最近では小学生のお子様にリビング学習を選ばれている家庭が多い一方で、リビングが片付かない、集中できないというお悩みをよく耳にします。そこで今回は、片付けのプロである整理収納アドバイザーの視点でリビング学習のメリットと環境チェックリストをご紹介します。
目次
リビング学習のメリット3つ
わからないとき、親にすぐ聞ける
学習の第一歩はわからないことをそのままにしないことです。リビング学習であれば家族にすぐ聞くことができます。親も、子どもがどこでつまづいているのか、勉強の進み具合を把握することができます。
安心感がある
小学生の学習時間というのは、まだまだ不慣れなもの。この時期必要なのはそばで見守っているよという安心感です。ここで注意が必要なのは、きちんとやっているか見張ることでも、できていないところを否定することでもなく、親も子どもの学習に興味を持ってたのしく接することを心掛けましょう。
意識的にリビングを片付けるようになる
散らかったキッチンで料理をすると非効率ですよね。学習スペースも散らかっていると集中力や記憶の質が下がります。それではせっかくのやる気も水の泡。 物を整理して視界をスッキリさせることは、真っ白なノートを準備して、さぁこれから学習するぞ!という意欲につながります。
家族がすっきりした視界で過ごすために、一日10分でもリビングの片付けを習慣化しましょう。
多忙な共働き家庭なら、お母さんの掛け声で「さぁ、今から5分だけ、みんなで片付けるよ。よーい、ドン!」と、ゲーム感覚で始めるとたのしくて早く終わるのでお試しください。
リビング学習を作るチェックリスト
ここからは実際に我が家や子育て世代の整理収納アドバイザーが行っているリビング学習がはかどるポイントを分かりやすくまとめています。
学習用品は一か所にまとめ、移動しやすく
子どもは大人以上に取り出す・戻す動作にわずらわしさを感じるもの。そこで、学習用品は一か所にまとめ、学習の取り掛かりをスムーズにすることがポイントです。
また、その日の気分やきょうだいの関係で学習場所を変えるときも、文房具を気軽に持ち運べると片付けは一段とラクになります。
文房具は必要最小限に
文房具をひとまとめと言うと、あれもこれも集めがちですが、学習本来の目的を考えれば、えんぴつに消しゴム・定規やコンパスなど必要最小限で十分です。
リビングの色を抑える
図書館やホテルのように色数を抑えることは、集中力アップや、気持ちが落ち着く効果があります。
一方で、子どもの学習関係の書籍に目立つ色が使われているのは、子どもの興味をひく効果や迷わず手に取ることができるからです。
おもちゃ、ゲームは学習スペースから離す
学習に必要のないものは引き出しやボックスに入れて、目に入らないようにします。
辞書、参考書はリビングに置くべし
「これ、なんだっけ?」と思ったら辞書や参考書ですぐに調べることができるようにしておきましょう。
モノは使う場所に置くことで、手に取りやすく、片付けやすいのです。
教える人のスペースがあること
親が立って上から教えるとすごい威圧感です。子どもに寄り添って学習サポートをするには、子どものとなり、あるいは、L字に座るのが好ましいでしょう。
勉強に適した照明を取り入れる
学習用ライトを設置したり、リビングの照明を調光式にすることは、視力低下予防はもちろん、学習とリラックスタイムの切り替えスイッチになります。
まとめ
学習環境を整えるというと、真っ先に学習机や椅子を揃えることが頭に浮かぶかもしれません。しかし、リビング学習を選択された場合、必ずしもそれらは必要ではありません。すっきり片付いたダイニングテーブルは立派な勉強机になります。実際に我が家も学習机の購入はまだしていません。
それよりも、子どもの学習の根底に「たのしい」という思いを日々積み重ねるサポートがしたいと考えています。
今回の内容は取り組みやすい方法を紹介しました。しかし、一つ言っておきます。集中できる学習環境というのはだれにでも当てはまるものではございません。机は壁に沿って狭い空間でこそ集中できる人もいれば、見通しがいい場所に机を設置したほうが集中できる人もいます。
採用するかどうかはぜひお子様と相談してベストな方法を見つけてください。何か一つでも参考になりましたら幸いです。