国立科学博物館は学び直す絶好の場所&片付けの連鎖について

外気温36℃の数字にビビりながら運転して着いたのは、夏休みの希望だった国立科学博物館

2回目ということもあり、
じっくり学びたいフロアに狙いを定めてきた娘と、
少々歩く代わりに安い駐車場に狙いを定める私。

「よし!今日も空車だ!」
狭くて天井がぶつかりそうだけど、有人なので到着すれば鍵を渡してあとはお任せ。

ウォーキングがすきと言えど、真昼間の酷暑に娘を巻き添えにするわけにもいかず、駐車場から博物館までの距離は前回よりショートカットできているのよと得意げに話すものの、すでに娘の顔は真っ赤で思わず自分の日傘を小さな体の頭上にずらしました。

はぁ、まるで肌に刺さるような暑さ。
子どもの頃はここまで暑くなかったわけで、温暖化対策がいかに重要なのかがよくわかります。

「ねぇ、帰りに子供用の日傘、見て行こうか?」と言うと、

「それよりママ、蓮の花の根っこには、本当にれんこんがあるの?」と。

「よく知ってるね〜観賞用と食用では違う種類なんじゃない?よく知らないけど」

不確かなことには「わからへんけど」や「知らんけど」の言葉を付け加えるのはどうやら関西人特有らしいです。

やれやれ、ショートカットの道でも汗だくで息苦しささえ感じる暑さ。下着もTシャツもUNIQLOのエアリズムで大正解でした。

兎にも角にも、一分一秒でも早く冷房の効いた館内に入りたい衝動に駆られ、建物が見えたら急に小走りする親子。

「はぁー、生き返るね〜」

汗をひかせるために少し座りたいけど、ワクワク感が背中から伝わる娘に「ちょっと待って」と言うのをうんと堪えて、計画通りに日本館に集中し、おかげで深く学ぶことができました。

たとえば日本人といっても、父から息子に伝わるY染色体や母から子に伝わるミトコンドリアDNAによってルーツがわかるという研究に、親子で勝手な想像を膨らませ大笑いしました。

きっとわたしは、娘がいなければ、こうして博物館に足を運び学び直す機会はなかったと思います。

子育てはとりわけ親から子への影響を考えがちですが、その逆も然り、子の探究心から与えられる大人の学び直しの機会でもあります。

子どもの進学と同時に親も入学したなんて話を何度か新聞で読んだ記憶があるのですが、大人になったからこそ丁寧に学び直したいという感情はわかる気がします。わたしも学生に戻りたい。

さて、片付けによる家族の影響をお話すると、想像以上に身近な人の価値観は大きいものだと、片付け現場を見て毎度思うところです。

たとえば、ご両親にとって少々散らかった部屋がいつもの風景であれば、お子様はそもそもすっきりと整った部屋の快適さを知らないことがあります。

逆に、すっきり整った部屋で暮らしてきたお子様の場合、散らかった部屋では集中できなかったり落ち着かない原因になることもあります。

家族の片付けの第一歩は、物の価値と片付いた風景を共有することです。

現場でよくあるのは、一人が持ち物整理に向き合いスッキリされると、他のご家族もご自身の持ち物を見直したくなる傾向にあります。

どんなに片付けが苦手と言っていた人でも、少しずつおうち全体がこざっぱりしてくると、自分の荒れたスペースが目立ち、ならば自分もやってみようという良い連鎖が起こるのです。

始まったばかりの夏休み、家族に良い連鎖反応が起こるよう、まずは自分の持ち物から見直してみては。

それでは、今日も暑さに負けずご機嫌よく過ごしてまいりましょう!