「片付けたほうがいい」と思っても、親御さんが強く拒否してしまうと、どう声をかけてよいのか悩みますよね。
生前整理は、ただ物を減らすことではなく、これからの暮らしを心地よくするための大切な準備です。
1. 「捨てよう」ではなく「一緒に見よう」
「もう使わないでしょ、捨てたら?」という言葉は、責められているように感じることがあります。
まずは「一緒に見てみようか」「思い出を振り返ろうか」と、寄り添う声かけから始めてみましょう。
フレーズ例
•「これ、どんなときに使っていたの?」
•「一緒に見ながら思い出を聞かせて」
2. 「今後の暮らし」に焦点をあてる
「誰も使わないから」「古いから」ではなく、
「これから動きやすいように通路を広くしたいね」
「必要なものをすぐ取り出せたら楽だね」
と、“今とこれからの暮らし”を楽にすることを伝えると前向きに考えてもらえます。
フレーズ例
•「ここにスペースがあると、歩きやすくて安心だね」
•「探さなくてもすぐに見つかると、きっと楽だよ」
3. 手放すのではなく「残すものを選ぶ」
「減らす」や「捨てる」という言葉は重く響きます。
「何を残していきたい?」と問いかけると、大切な品を自分で選ぶ楽しさに変わります。
フレーズ例
•「これから先も手元に置きたいのはどれかな?」
•「どれを残していくと安心する?」
4. 小さなところから始める
いきなり大きな家具や大量の衣類に取り組むと、気持ちも体も疲れてしまいます。
食器棚や引き出し1つなど、小さな範囲から取りかかると「これならできる」と自信につながります。
フレーズ例
•「今日はこの引き出しだけにしようか」
•「1つずつ見ていけば大丈夫だよ」
5. 親世代の「時代背景」を理解する
親御さんが物を大切に手放せないのは、戦後や高度経済成長期を生きてきた背景があるからです。
物がすぐに買える時代ではなかったからこそ、いつか使えるかもしれないという思いが自然と身についています。
一方で現代は、必要なときに必要な物がすぐ手に入る便利な時代。
この価値観の違いを理解したうえで声をかけると、お互いの気持ちがぶつかりにくくなります。
フレーズ例
•「昔は手に入りにくかったから大切にしてきたんだよね」
•「今は必要になったらすぐ買えるから、無理に持っていなくても安心だね」
まとめ
親が片付けを拒否するときは、
「捨てることを迫る」のではなく、
「一緒に思い出を確かめながら、これからの暮らしを心地よくする」ことをゴールに。
声かけの工夫ひとつで、片付けは“寂しい作業”から“温かい時間”へと変わっていきます。
Needs Tokyo からのひとこと
もしも親子での片付けがうまくいかず衝突してしまいそうなとき、実家が遠くて思うようにサポートできないときは、どうぞ Needs Tokyo にお任せください。
第三者だからこそできる「優しく寄り添う整理」で、安心できる暮らしづくりをお手伝いします。